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| Q. |
今回、東京フィルとは初めて共演されますが、いかがですか。 |
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| まだ1回しか練習していませんが、素晴らしいオーケストラですね。反応が速いし、よく練習していると思いました。定期演奏会でのマーラーの交響曲第2番《復活》が楽しみです。 |
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| Q. |
15才でオーケストラを作って、当時バーミンガム市交響楽団音楽監督だったサイモン・ラトルに聴いて貰ったと伺いましたが、本当ですか? |
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| オーケストラを作った、というほど大袈裟なことはしていません。音楽高校の友人と時々集まって演奏しようということになったんです。シェーンベルクの《月に憑かれたピエロ》をやりたかったんですが、難しくてどこから手をつけたらいいのか分からない。学校には「これは大人がやる音楽だ」と言われるし。で、助けてほしいと僕がマエストロ・ラトルに手紙を書いたんです。そうしたら、子供が《月に憑かれたピエロ》に取り組んでいるなんて面白いと思ったのか、来てくれたんですよ。そして、この世界に入るきっかけになったんです。 |
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| Q. |
BBCプロムナード・コンサートに、ストラヴィンスキーの《兵士の物語》でデビューなさった時の公演を聴きましたよ。シェーンベルクやストラヴィンスキーなど、20世紀初頭に活躍した作曲家がお好きですか? |
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| どれも素晴らしい音楽であることには違いありませんが。若い指揮者には、いわば職を身につけるために学ぶレパートリーを見つけることが必要です。19才くらいの指揮者には、ベートーヴェンやブラームスよりもストラヴィンスキーの方が安全だと言えます。だからこの頃はよくそういう音楽を指揮しました。 |
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| Q. |
今も現代の音楽に興味はありますか? |
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| 今、マティアス・ピンチャーとヨルグ・ヴィドマンがマーラー・チェンバーのために新曲を書いてくれています。彼らは二人とも友人ですし、ヨーロッパで最高の若い作曲家だと思います。マーク・アンソニー・タネジとは、ワールド・カップに関する番組のための曲の仕事を一緒にしています。自分の知人である作曲家の新作を振るのは好きですね。また、ロンドン響とは、ブーレーズやライマン、ヘンツェなどの曲もやりました。 |
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| Q. |
現在は、伝統的な音楽にも重きを置かれている? |
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| 今では、かなりレパートリーが広くなりました。優れたオーケストラの指揮には二通りのやり方があります。彼らの血に流れているレパートリーをやって最高の演奏を引き出すか、あるいは彼らが全く知らない曲をやって、一緒に新しい体験を分かち合うか。私はこの両方の可能性を追求するのが好きです。 |
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| Q. |
こんなことをお聞きして、失礼にならなければいいのですが、オーケストラに試されている、と感じたことはありますか? |
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| うーん…そうですね。どう言ったらいいかな。例えば、ウィーン・フィルと共演した時には、全くそうは感じませんでした。でも、もっと下手なオーケストラからは試されていると感じたことがあります(笑)。この10年間で、60か70のオーケストラを指揮しましたが、偉大なオーケストラで、ウィーン・フィルやドレスデン・シュターツカペレなど、自らの伝統に誇りと自信があればあるほど、私が色々注文を出しても、すぐ聞き入れてくれます。自分たちに自信のないオーケストラだと、そう行かない場合もある。オーケストラが指揮者を辛い目に遭わせるとしたら、それは彼らの不安の現れと言えると思います。三年前、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を初めて指揮した時、私は恐らくクルト・マズアとは全然違う指示も出したと思うんですが、彼らはすぐ快く応じてくれました。世界で二番目に古いのに、好奇心旺盛の素晴らしいオーケストラです。そしてその翌週、もっと小さくて新しいオーケストラと仕事をしたんですが、「これが我々の伝統だ。そのようにしか弾かない」と言われましたよ。真の伝統があれば、自由に振る舞えるのです。でも、あまり自信がないと、持っているものにすがりついてしまうことがあるのだと思います。 |
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| Q. |
指揮者として、本当に幸せだと思うのは? |
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私が一緒に仕事をしてきたのは、殆どの場合自分が知っていて、仕事をしたいと思っていたオーケストラだということです。もちろん、私のことを聞きつけて他のオーケストラが連絡をくれるのも嬉しいですが、指揮者にとって一番よいのは、自分が知っている人たちと音楽が作れることです。マーラー・チェンバー・オーケストラは、ドレスデン・シュターツカペレとは全然違う集団だし、ロンドン響もウィーン・フィルもまた違う。でも私はどのオーケストラと音楽を築くことも楽しいし、やり甲斐があります。これって本当に贅沢なことですよね。 もちろん、オケと関係を築く作業はいつも順調とは限りません。ロンドン響とは10年前からよい関係を保ってきましたが、いつもスムーズではありませんでした。でも彼らは私を招待し続けてくれて、9年たったある日、突然、関係が強まりました。また事態が変わる日も来るかも知れないけれど、これだけの時間を費やして関係を築いたという共通体験は大きな財産です。 |
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| Q. |
来年はリヒャルト・シュトラウスの《サロメ》で、スカラ座に再登場されます。 |
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| その通りです。それがスカラ座での次のオペラの仕事になります。じつはこのスカラ座の実現のために、東京フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、そしてマーラー・チェンバーの日程を調整してもらいました。そのため来年3月の東京フィルへの客演ができなくなってしまい、とても残念です。東京フィルには、近い将来改めて共演できることを楽しみにしています。 |
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| Q. |
今年はまたザルツブルク音楽祭にも出演されますし、エクサン・プロヴァンス音楽祭、ロイヤル・オペラなどでオペラの指揮もされています。オペラとオーケストラ・コンサートのどちらに重点を置いていますか? |
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| 僕の場合、数から行ったらオペラより、コンサートの仕事が圧倒的に多いです。若手の同業者を見渡してみても、ウラディミール・ユロフスキとか、フィリップ・ジョルダンは、僕よりずっと沢山オペラを振っています。もっとオペラもやりたいのですが、オペラの仕事をしていて、オケ練習が始まるといつも安心とするんですよ。これで私の知っていることが出来るって(笑)。歌劇場でもコンサートホールでも、自分は同じ指揮者のつもりですがね。オペラは大勢の人が関わっているから、ある程度の期間、一緒に仕事をする環境がほしいですね。一晩だけドイツの歌劇場に行って指揮をする、といったようなことはしたくないです。それで素晴らしい仕事が出来る人もいますが。今は年に3本くらいオペラを振っていますが、それで満足しています。 |
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| Q. |
オフの日は、何をしていますか? |
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| まず寝ます!(笑) あとは普通の人と変わりませんよ。映画を見たり、読書したり、スポーツ観戦したり。フットボール(サッカー)は、マンチェスター・ユナイテッド! ずっと応援しています。 |
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| Q. |
ところで日本食はお好きですか? |
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| ワギュー・ビーフ!(笑) あんなに美味しい牛肉は日本にしかありません。昨日は下北沢で最高のステーキを食べましたよ。 |
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| Q. |
次の来日は10月のマーラー室内管弦楽団ですね。このオーケストラとの関係も長くなりましたね。 |
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| 最初に指揮したのが1998年ですから8年目です。僕のキャリアに匹敵する長さで、とっても良いコンビネーションです。秋には、モーツァルト中心のプログラムでまた東京に戻ってきますよ! |
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